昨年11月からSBI証券でiDeCo(イデコ)/確定拠出年金を始めて現在1年経過したところです。
イデコが節税できたりや投資商品だとは聞いたことがあるけど、これを運用し続けたらどうなるの?と気になっていたり、よくわからないという人が多いみたいですね。
そんなあなたのために、私が毎月3万円を12か月積み立てていった結果をこの記事で公開します。
公開して記事にしておくことでどなたかの参考になるかもしれませんし、自分のメモにもなります。また1年後に振り返るときに役に立つかもしれません。
どんな結果になったのか?見てみます。
イデコを1年積み立てたら想定以上の9%増という結果に
さっそくイデコの運用結果報告ですが・・・なんと拠出金累計(1年で積み立てた額)360,000円が392,412円になりました。
32,412円が増え、年9%の運用利回りで運用できたことになります。
(↑2017年11月18日時点の私のイデコの資産状況画像)
イデコを使い始めて間もない私が一番びっくりしました。
今が良すぎるので今後はもっと落ち着いた利回りになると思います。私としては年4~5%で運用することを想定しています。
私が毎月積み立てているイデコの中身
では、どんな運用商品をどんな配分で使って積み立てているのか?ということですが、この3つをこの配分で運用しています。
- インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)…10%
- DCニッセイ外国株式インデックス…70%
- ひふみ年金…20%
ちょうど1年前に「SBI証券確定拠出年金(iDeCo)の開設から初期設定までのやり方を解説!メリットとデメリット」で書いた配分から少し変更しています。
このうち、ひふみ年金が大きく資産を作ってくれた1年となりました。(18.6%増)
※この商品の組み合わせによる運用結果に責任は持てませんので、どの商品で運用するかはご自身で考えて選んでくださいね。運用結果は自己責任です。
イデコが増えても減っても毎月定額を積み立てることが大事
大きく増えた要因として考えられるのは、
- イデコはすべて株式で運用している
- 米国・日本国ともに株高だった
ということですね。
2017年は株価がぐんぐん上昇したため、その恩恵を受けることができたのです。
ちょっと見づらいですがこの図↑(SBI証券イデコ内で確認できます)では2017年6月ごろから資産残高が拠出金累計を上回ってきていることがわかります。(積立から7か月目★印)
しかしこの利益はまだ確定したものではありません。
なので今後どうなるのか、60歳になるまでどれぐらい増えるのか(または減っているのか)わからないですからね。(私が受け取れるのはあと31年先です。長い)
今できることは目先の利益に一喜一憂せずに、淡々と毎月定額を積み立てていくことです。
イデコの受取額をシュミレーションする方法
イデコの毎月の掛金上限額は職業によって違います。そしてその運用結果は自己責任となり、将来受け取る額が決まっていません。
しかし、現時点でどうしたいのかをシュミレーションすることはできます。
「だいたいどのぐらいの額がもらえるのか?」を事前に計算しておくと予測が立てやすくなりますね。
私は自営業者のため、掛金の上限額が6万8千円となっていますが、限度いっぱいまで拠出せず毎月3万円ずつ積み立てることにしています。
この3万円というのはシュミレーションした結果に基づいてのものです。掛けすぎず、掛けなさずぎずということで3万円にしたのです。
簡易的ですが、イデコで積み立てられる額と受取時の税金をシュミレーションする方法をお教えします。
積立額がどのぐらいになるか計算してみる
毎月一定額を積み立てると将来どれぐらいになるのか?
楽天証券の積立かんたんシュミレーションというページがわかりやすいです。
私の場合になりますが、例えば31年8か月(開始月の年齢28歳4か月)、毎月3万円を拠出して、年4%の利回りで運用できた場合はどうなるかシュミレーションしてみます。
最終積立金額:22,873,815円(約2,287万円)
(内訳:積立元本:11,400,000円、運用収益:11,473,815円)
受け取るときにどのぐらいの税金がかかるか計算してみる
60歳になってイデコで積み立てたお金を受け取れるようになったら、退職金のように一括で受け取るか、年金のように分割で受け取るか選択することになります。(併用して受け取りできる証券会社や銀行もあります。)
その選択によって税金の取られ方が違います。
どちらの受け取り方が優位になるかは人それぞれで、退職金の状況や年金の額などで変わってきます。(ここでは深く書きません。)
私の場合は自営業で他に退職金がないので、イデコを退職金として一括で受け取ると想定して、さらに高精度計算サイトを使ってシュミレーションしてみます。
勤続年数欄に拠出年数(端数は切り上げ)、退職金欄にさっき計算した最終積立金額を入力します。
私の場合は勤続年数は32年、退職金は先ほど計算した22873815を入力。
すると・・・税金かかっちゃいますね。手取りが22,319,467円、税金が554,348円となりました。運用益の5%に相当する額が税金という結果になりました。
運用益に対して非課税のイデコですから、セコイ私は1円たりとも税金を払わずに手元に戻したいと企んでいます。でもそれができるかは運用結果次第です。
それにしても、受け取り時の税金が優遇されているとはいえ、しっかり運用すればするほどあまり非課税枠がないことに気づかされます。
※拠出年数が長くなるのなら、イデコを受け取る年齢になる前に職業や税制が変わったりしてシュミレーション通りにいかないと思ったほうが良いでしょう。現時点でざっくりどうするか決めておくだけです。無計画に積み立てるのはダメです。積み立てを始めたら受け取りの10年前頃からプランを練って本格的に見直しましょう。
イデコが節税になるかは受け取り方で決まる
現時点でイデコで積み立てたお金を受け取るときのことを考えている人は非常に少ないと思います。目先の「税金が安くなるから」のメリットだけ見て加入している人が多いですね。
イデコを積み立てている時期は、税金の支払いを未来に延ばしているだけなので節税ではありません。
現時点で税金として払わなくてよい元金部分(拠出金)は受け取り時に課税されますよ。
証券口座を開いて誰でも作れる特定口座(証券口座内で自動的に税徴収してくれる口座)に通常の積み立てをした場合は利益のみに課税されるのに対し、イデコは受取時に元金と利益に課税されます。
一定額を積み立てて拠出しているお金はすでに毎年の年末調整や確定申告で控除されているので、受け取るときには課税します、ということのようです。現時点の税制では。
なので調べていくうちに「イデコは課税の繰り延べだ」という否定的な意見も目にするはず。
一応退職所得控除や雑所得(公的年金)の控除の恩恵が受けられますが、イデコの中身を増やしすぎると控除枠を超えた部分に課税されてしまいます。
また、受け取り方の選択を間違えると控除の恩恵を受けることができず、ほぼ全てが課税対象になるということもありえます。
ですから、イデコをするにあたり最も大切なのは、受け取り時に税金を取られないようにすることです。そうすることで初めて節税となるのです。
これがイデコの落とし穴というかデメリットですね。出口の節税対策のほうが大事ですよ。
イデコは複雑でメンドクサイ制度
勤めている会社に退職金がある場合や、受け取りを年金と併用する場合は、上で書いたシュミレーション方法よりもさらに複雑になります。税金計算はわかりにくすぎます。
受け取る時期がきたら税理士などの専門職の人に相談するべきでしょう。
専門職の人たちに任せないと私たち素人には理解できません。相談料をケチったばかりに税金で大損することもありえます。
イデコというのはそれぐらいメンドクサイ制度なのです。
受け取るときには退職所得と雑所得についての知識が絶対必要です。
しかし、メンドクサイと感じる以上のメリットがあるのなら加入する価値があります。
私は資料を取り寄せてから半年も悩みました。一度入ると60歳になるまでお金が引き出せないですし、慎重によく考えた結果加入することにしたのです。
今後もこのブログではイデコの運用結果などを一定期間ごとに報告していこうと思ってます。